コロナ禍での新規事業立ち上げや新店舗オープン、離島での開業、オリジナル商品の開発など、創業21年目を迎えた現在も挑戦する姿勢を貫き成長し続けるRHグループ。この記事では、RHグループを支えるスタッフたちを紹介。入社のきっかけやRHグループで身についたスキル、やりがい、飲食店で働く醍醐味について深堀りします。今回は、東京・三鷹市にある精肉店併設のお肉と薪火料理のお店「かまど焼 NIKUYOROZU」の店長、渋谷浩平にインタビューしました。
渋谷 浩平(しぶや・こうへい)/かまど焼 NIKUYOROZU 店長
2009年に調理師専門学校を卒業後、イタリアンを中心に数店舗で料理の腕を磨く。その後、独立しイタリアンのお店を開業したのち、新たなジャンルへ挑戦するためにRHへ入社する。RHグループが2022年1月に立ち上げた肉のセレクトショップブランド「肉よろず®」の一環として、2022年5月に東京・三鷹市にオープンさせた精肉店併設のお肉と薪火料理のお店「かまど焼 NIKUYOROZU」の店長として活躍中。
イタリアンから居酒屋へ、真逆のジャンルに挑戦
---RHグループに入社したきっかけを教えてください。
知人の紹介で、たまたまRHグループから声をかけていただいたのがきっかけです。当時は、独立してイタリアンのお店を営んでいたのですが、このままイタリアンだけを極めていくのか、違うジャンルもチャレンジしてみるのか、この先のキャリアに迷っていた部分がありました。正直自分の中で、イタリアンは一定のレベルまで到達できたという自負があったんですよね。
そんなときにRHグループとご縁があって。RHグループは、居酒屋業態で多くのノウハウを持っている企業です。居酒屋は特に、イタリアンとは真逆のジャンル。おもしろいチャレンジになりそうだなという気持ちと、いろいろな経験をしたいという思いで転職を決意しました。
料理から離れて気づいた、飲食業の“本質”
---RHグループに入社してから、何か新しいことへの挑戦はありましたか?
じつは、RHグループに入社してから4~5年くらいは料理を作らず、接客のポジションをやらせてもらっていました。というのも、今までのキャリアでは料理のスキルを磨くことに専念していたので、RHグループでは料理から少し距離を取って、お店づくりを学びたいと思ったからです。
接客に専念して気づいたのは食事はエンターテインメントであり、その本質は“お客さんが喜ぶ接客をすることにある”ということ。
正直、入社前までは「おいしい料理を提供できればそれだけで十分だろう」と思っていたので、働き始めた当初は、一人ひとりのお客さんに合わせたきめ細やかなサービスや心をつかみ信頼関係をつくっていくコミュニケーションなど、RHグループの接客スタイルにかなり驚きました。
料理や飲み物が上質であることももちろん重要ですが、あくまでエンターテインメントを構成するパーツでしかない。接客のポジションに注力させてもらったからこそ学ぶことができました。このまま料理だけを作り続けていたら、一生気づくことができなかったかもしれないですね。
また、お客さんが喜ぶ接客は、スタッフの誰か一人だけができていても意味がないと思っています。お店で過ごすどの瞬間も楽しいと感じていただくためには、社員もアルバイトも関係なくお店にいる全てのスタッフがお客さんを喜ばせることに全力を注いでほしい。そんな思いで、スタッフ育成にも力を入れました。
一人で何かをつくるのと組織の中で仲間と一緒につくるのとでは、やはり規模が違います。仲間と協力しながらより良いものを形にして、お店や会社を盛り上げていくのは大きなやりがいを感じますね。
スタッフとともに成し遂げた新店舗立ち上げ
---現在は、2022年5月に東京・三鷹市にオープンした精肉店併設のお肉と薪火料理のお店「かまど焼 NIKUYOROZU」の店長として、料理全般とスタッフのマネジメントを担っていますね。オープン前から現在に至るまで携わってきて、新店舗づくりにおいて苦労したことはありますか?
「かまど焼 NIKUYOROZU」のオープンに関しては、本当にものすごく大変でしたね(笑)オープンぎりぎりまで店舗の内装が完成していなかったので、メニューの試作は別店舗で行って、工事が終わった夜中から仕込みを開始して…。
スタッフも料理に慣れている子が多いというわけではなかったので、最初は仕込みをすべて僕が行って、それ以外のことはマニュアル化して教えていました。オープン当初はあらゆることが試行錯誤だったのですが、料理の軸だけはブレることがないように、決められたことを遂行してもらおうと。
それでも、より良い料理を提供したい思いで微調整する作業も同時に行っていたので、自分でも作りながら仕組みを考えつつスタッフにも教えて…というのが同時進行で結構大変でした。
でも、そのうちスタッフも慣れてきたので、仕込みの一部を少しずつ教えていって、最終的には僕以外のスタッフも一つの料理の仕込みができるような形になりました。
振り返るととても大変でしたが、新店舗立ち上げは僕のバリューを発揮し事業にコミットできる良い機会でしたし、新店舗という独特の環境下でも、日々成長していくスタッフの姿を見ることができて喜びを感じる瞬間が多かったように思いますね。
メニューは現場に一任。作りたい料理が作れる環境
---RHグループで働いていて、楽しかったりおもしろかったりすることは何ですか?
メニューの考案からレシピの作成、仕入れまで現場で決められることです。大きな組織になってくると、メニューやレシピが本部によってマニュアル化される場合があります。その場合、料理の品質を維持できたり属人化せず再現性を高められたりする一方で、メニューやレシピ、扱える食材の自由度が低くなります。
僕も一般的なサラリーマンの飲食人みたいな時代があったのですが、やりたい料理が作れなかったり自分の考えた料理がメニュー化するのにすごく時間がかかることにストレスを感じていて…。この料理はこういう方向性のほうが絶対おいしいのに…といったジレンマもあったんですね。
その点RHグループは、料理について現場に一任されているので自由度が高い。実際のお客さんの傾向や反応をメニューに反映できたり、こまめにレシピを調整できたりと、スピード感を持ってメニューの考案・改善を行えます。
自由度が高く決まった枠があるわけではないので、接客同様、料理にもエンターテインメントの要素を組み込み、イノベーティブな料理を提供できるように意識していますね。
スタッフ育成は「見せる→言語化する」のステップを丁寧に
---店長という立場として働く上で、大切にしていることは何ですか?
スタッフにかっこいいと思ってもらえるような目標となる存在でありたいと思います。ただ、リーダーシップを発揮してガンガン前へ進んでいくというよりかは、どちらかというとお兄ちゃんみたいなイメージです。つかず離れずで基本的にはスタッフのやることを見守りつつ、軌道修正するところはする。社員やアルバイト、立場に関係なくラフに話せる雰囲気も大事にしていますね。
というもの、接客業では、お客さんの求めていることに瞬間的に答えなければならない場面があるなど、マニュアルだけでは解決できないことも多いです。
瞬間的なことにうまく対応するには、何か起きたときにその都度、どう対応すればいいかその場で伝えたりフィードバックをしたりしながら、各スタッフの中で事例を増やしていってもらうしかない。そのためには、スタッフと円滑にコミュニケーションを取れる関係性や雰囲気づくりが重要だと考えています。
料理を教えるときも同じで「見て学べ」というよりかは、やり方を見せるだけでなく、しっかり言葉でも伝えていくようにしています。具体的には、最初は1回見せて2回目はやってもらいながら教える。3回目は全て一人でやってもらって最終チェックだけする。そういったステップで教えることが多いですね。
しっかりと言語化していくコミュニケーションは、RHグループの特徴と言えるかもしれません。
飲食業は“やりきれる人”が活躍する
---今後、どのような人と一緒に働きたいですか?
主体性のある人と働きたいですね。メニューの試作とかも一緒に悩んで、率直な意見を言い合ってより良いものを作っていくようにしているので、そういった自由度の高い側面を大いに活かしてほしいです。
また、実直に料理や接客に向き合える人とも働きたいです。飲食業はあらゆる場面で“やりきれる人”が活躍する業界。その分やらなければ結果がシビアに返ってきます。
経験者・未経験者にかかわらず、着実に目標に向かって前へ進むことができる人が合っているのではと思いますね。
とはいえ、「かまど焼 NIKUYOROZU」でいうと立場に関係なくラフに会話できる雰囲気なので、みんなで協力して楽しくお店を盛り上げていきたいです。
食事を通して、お客さんと一喜一憂をともにする
---渋谷さんの今後の夢や目標を教えてください。
引き続きメニューを考案してより良い料理を提供するのと同時に、他のスタッフにもメニューを考案してもらいたいです。スタッフ一人ひとり、オープン当初から今まで確実にスキルアップしていると感じていて、今後はさらに成長スピードが加速していくと思っています。店長として、みんながチャレンジできる場を作りたいです。
お店づくりとしてはエンターテイメント性をさらに高めて、お客さんはもちろんスタッフも楽しめるような場所を目指します。そのためにも接客の密度を濃くするイメージで、妥協せずに細部に渡って工夫をしていきたいです。
---最後に、飲食業界で働く醍醐味は?
どの業界の中でも飲食業界が一番、お客さんが喜んでいる顔を近くで見ることができるというのが醍醐味だと思います。反面、お客さんの反応をダイレクトに感じることができるので、苦しい時もあります。
でも、「おいしい」「ごちそうさま」と言っていただけた時は、苦しい瞬間を忘れるくらい報われます。これからも食事でエンターテインメントを届けて、お客さんの一喜一憂を感じ、ともに喜びや幸せを共有していきたいですね。
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